【会社設立関連コラム】SONY「スマートショット」は第2のウォークマンになれるか。スマホ周辺機器に販路を見出す
日経ビジネスオンラインより抜粋しています。
ソニーが新商品に込めた覚悟。スマホの「次の一手」は周辺機器にあり
「やっぱりそう来たか」――。
韓国・サムスン電子の社内では最近、ソニーが近く発表すると噂の「レンズカメラ」と呼ばれるスマートフォンの周辺機器が話題を集めているという。
8月ごろからインターネット上に流出したレンズカメラの製品写真や説明書を基に、その性能や使い方を評価する議論が熱心に交わされているようだ。
レンズカメラとは文字通り、レンズと撮像素子だけのカメラ。
一眼レフカメラのレンズをカメラ本体にマウントするように、レンズカメラをスマホに装着することで、スマホの画面がファインダー代わりになる。
レンズカメラとスマホの間の制御信号や画像データのやり取りには近距離無線通信技術を使い、シャッター操作や撮影した画像の確認はスマホの画面で行えるようになると噂されている。
「フェイスブック」などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及によって、いい写真を撮ってすばやくネットに投稿したいという消費者の数は着実に増えている。
一方で、重たくてかさばる一眼レフカメラを常に持ち歩くのは大変という声も多い。
円筒形で持ち運びやすく、必要に応じてスマホに装着できるレンズカメラは、こうした消費者のニーズに応えるものだ。
ソニーによる正式発表は9月上旬にドイツで開かれる国際見本市「IFA」が舞台となる見込みだが、撮像素子数やレンズの性能は6万円前後する高級コンパクトデジカメ並みになると噂されている。
収益源となっている高級コンデジとのカニバリゼーション(共食い)を招いてでも新機軸を打ち出し、エレクトロニクス市場における存在感を示したいというソニーの意気込みを強く感じさせる商品だ。
サムスンがこうしたソニーの動きに注意を払うのはなぜか。
それはスマホ世界最大手のサムスンでさえ、他社のスマホとの均質化に悩み、「次の一手」を考えあぐねているからに他ならない。
6月に米証券大手が投資家向けレポートの中でサムスンの主力スマホ「Galaxy S4」の販売失速を予想すると、その後わずか1週間でサムスンの時価総額は20兆ウォン以上(約2兆円)も吹き飛んだ。
その後も株価は横ばいで推移している。
サムスンはテレビから半導体まで手がける総合家電メーカーだが、スマホの動向が会社全体に波及する度合いが強まっている。
スマホ市場の均質化から抜け出す手っ取り早い方法の1つは、ユニークな周辺機器を開発すること。
イメージセンサー技術に強みを持つソニーがレンズカメラを開発したように、スマホには搭載しきれない機能を周辺機器によって実現するという製品開発は、当面のエレクトロニクス業界のトレンドとなりそうな気配もある。
スマホ市場で存在感の薄い国内の電機大手がこの環境変化を乗り切るにはやはり、これまで蓄積したエレクトロニクス技術をスマホと掛け合わせることで、新たな付加価値を生み出すのが近道となるはず。
スマホの次の一手が読みきれないという意味では、サムスンとも横一線の競争状態にある。
むしろスマホ市場で大きなシェアを持たないことがオープンな戦略を選びやすくし、日本勢の強みとなる可能性もある。
もし仮にソニーがレンズカメラについて自社製スマホとのセット販売にこだわれば、既存の高級コンデジとの間でカニバリゼーションを招くだけかもしれない。
ただ、レンズカメラを「アプリ」のような存在だと割り切り、オープンな戦略を選ぶことができれば、ターゲットは世界中のスマホユーザーに広がる。
ソニーが新製品に込めた覚悟がどの程度のものであるのか。
IFAでの正式発表に多くのライバルも注目している。
Sonyが発売すると噂のスマホ外付け型レンズカメラ「DSC-QX10」「DSC-QX100」の名称は「Smart Shot(スマートショット)」と言います。
Android・iOSデバイスに対応し、Wi-Fi/NFCで接続。
撮影された画像は、スマホとカメラ内メモリーに自動的に保存され、動画撮影は、1080/30pのHD動画でフォーマットはMP4。
久しぶりにSONYがヒットするかもしれない商品を発表しますね。
最近スマホの普及率とともに、画像の重要度はどんどん上がってきています。
Facebookでは、いいね!を集める投稿は必ず画像つきですし、ニュースアプリもニュースに関連する画像で見る人を惹きつけるタイプが主流になってきています。
スマホに内臓されているカメラ機能でも解像度的には充分で、私もiPhoneを購入してからはデジカメを全く使わなくなってしまいました。
ただ、内臓されているカメラ機能ではどうしても撮りたい画像に限界があるため、SONYがこうした周辺機器で応戦してくるという戦略は非常に良いと思います。
しかし、問題は価格です。
発売当初の価格はQX10が約250ドル、QX100が約450ドル(1ドル98円計算で24500円、44100円)になるそうですが、少し高すぎる気がします。
一部の家電マニアは飛びつくでしょうが、この価格ではヒットには繋がらないかもしれません。
家電製品ですから、半年もすれば値段は下がってくるでしょうが、始めから1万円以下の製品を開発することはできないものでしょうか。
なぜSONYのスマートショットが高いかと言うと、スマホアプリには内臓カメラ機能よりも高機能の無料、もしくは低価格のカメラアプリがいくつもあるからです。
価格ドットコムで紹介されているカメラ Androidアプリ人気ランキングには95ものアプリが存在します。
SONYのスマートショットのライバルは韓国のサムスン電子ではなく、こういったカメラアプリになるでしょう。
どんなにSONYのスマートショットが素晴らしいとしてもこの価格では無料アプリには対抗出来るとは思えません。
正直言えば1万円でも厳しいかもしれませんね。
それほどこのカメラアプリ達は性能が良いのです。
私はこのスマートショットが欲しいかどうかと言えば、欲しいと思います。
しかし24500円なら買わないでしょう。
なぜならこのスマートショットは無くても困らないレベルの付属商品で、しかも代替としてのアプリが存在するからです。
24500円出しても欲しいと思う価値の商品ならば、唯一無二の全く新しい発想を持った商品で無ければならないでしょう。
もちろん私の予想が外れて大ヒットしてくれればそれで良いとは思いますが。
SONYのスマートショット、今後の動きに注目したいです。